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オンドワークショップ

長野県上水内郡信濃町大字大井338 MAP

電話番号: 026-466-6683

メールアドレス: ondworkshop@icloud.com

営業時間:10:00~17:00

定休日:毎週 火、水曜日

今回は製作とは違ったお話で。

アニマルウェルフェア。
僕がこの言葉を知ったのは恥ずかしながら昨年です。

動物の革を使ってものづくりを生業としている自分としては、それが果たしてどういうことなのか日頃から色々と考える事が多いのですが、人が動物のお肉を食べる限りは革がうまれるしなぁ、それを自分の中で一番良い方法でものづくりしていかないとなぁとか考えているうちに、革の前の食肉のことにも興味が出て来てこの言葉に出会いました。

アニマルウェルフェア
アニマルウェルフェア(Animal Welfare)とは、感受性を持つ生き物としての家畜に心を寄り添わせ、誕生から死を迎えるまでの間、ストレスをできる限り少なく、行動要求が満たされ た、健康的な生活ができる飼育方法をめざす畜産のあり方です。欧州発の考え方で、日本では「動物福祉」や「家畜福祉」と訳されてきました。

自分としては動物の死にばかり目を向けてきましたが、動物の生の人生にあまり目を向けていなかったなぁと。

動物を殺してお肉を食べる事は個人的には反対していません。自然界の他の生き物もそうやって生きているし、自分も頂いているしね。(ただ必要以上に食べる事は減らしていかないと)
ただ、行き過ぎた工業的畜産のせいで、せまいゲージの中にだけ閉じ込められて、映像では直視できないような生活環境の中で屠殺されるその日まで太陽も空も見る事なく死んで行く動物が多くいる現実を知ってしまったらその現状は変えて行かないと。
感謝しておいしく頂くという免罪符に頼っているだけではだめだなと。

中には動物達にストレスを与えないように適正スペースや環境での飼育や平飼い、放牧をされている農家さんもいらっしゃいます。なるべくそういった方の育てた動物のお肉を買うことや、ジビエ肉に目を向ける。

そして、世界から遅れている日本の動物に関する法律を変えていくことも必要。
農家さんもすぐに設備投資したり人件費を増やすことも難しい現状があると思います。そういった方への補助金の充実など日本の法律をより良い方へ変えていくことが必要かと思います。
もうすぐ参議院議員選挙もあります。投票するところが決まっていない人はそういった視点から
投票行動をしても良いとも思います。各党の動物愛護に関する政策は下記のサイトが分かりやすいです。
https://arcj.org/issues/go-vote-2022/

人には色々な考え方があるのは承知で、どうせ殺して食べるんだからそんなこと考えても仕方ないでしょ。だったらヴィーガンになればという人もいるでしょう。でもそういった0か100かではない問題で、
人間がはじめてしまった産業革命や効率良く便利な世の中を求めた結果からの流れがそういった食へも悪い慣習として繋がっていると思っていて、それを変えていかないと世界には未来もないのかなと。

畜産動物の生活環境もそうなのですが、動物や昆虫の生体販売(ペットショップとかで生き物売るやつ)もそろそろやめたらいい。
革が使えるのは当たり前では無く、色々な状況や犠牲の上に成り立って可能になっている現実をもっと知ってこれからも、ものづくりしていきたいと思っています。

2022.07.04

アニマルウェルフェア